2008年7月2日水曜日

エレベータテストの本質

あまり興味が湧かなかったのですが、先輩から渡されたので読みました。 

細谷功
”地頭力を鍛える”

最近「地頭」って言葉がはやっているみたいですが、言語・計数・図形の能力、とかもっとわかりやすく表現した方が良いと思います。

著者は冒頭で地頭力を定義しようとしていますが、未知の領域で問題解決をしていける能力だとか、地頭がいいと形容されるだとか、漢字一文字で表現すると「理」だとか、定義になっておらず、著者自身の地頭はどうなんだ?と思ってしまってあんまり精読はしませんでした。

簡単に言えばフェルミ推定の紹介本です。それなら「フェルミ推定のやりかた」とかそういうタイトルにすればよいのに・・・

この本の主張は以下の3点。

①結論から考える
②フレームワークで全体をとらえる
③抽象化・単純化する

当たり前のように言われていることなので意識もしていないですが、最近仕事で、「報告・連絡・相談」のタイミングを逸するという失態を犯してしまって、①の重要性をあらためて感じました。その理由は以下の通り。

「結論から考える」というのは、仮説思考をが必要なビジネスマンには日常的な行為ですが、それが「報・連・相」を行うのに決定的に重要だと思います。自分の抱える全ての仕事の結論を、常に意識していれば、とっさに上司とあったときに、すぐに状況を報告できるということです。

「報告資料を今作っているので、できたらお伺いします」ではスピードが遅すぎます。報告しなければならないということは、判断を仰がなければならないということであり、いつそういうタイミングが来ても、報告、相談ができるように、結論を頭に置いておく必要があります。つまり、「エレベータテスト」の本質は「抱える全ての案件の結論を常に頭においているか」なのだなと思います。「冒険だと思っても、大胆な仮説をおいてとにかく結論を出す」という著者の主張にも共感するところがありました。

あと、地頭力だけでは人は動かない、つまり人は大嫌いな人からの理にかなった依頼よりも、大好きな人からの理にかなわない依頼を承諾するということも著者は指摘しています。それもそうだよなぁと思ってしまいました。

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