2008年8月31日日曜日

経営者となる人材

Think! 2008 No.26

本号は面白い記事がたくさんありました。経営者のヘッドハンティングを生業としている岡島氏の記事では、McKinsey社で言われている、

・Don't boil the ocean!(仮説思考で情報収集をせよ)
・空・雨・傘(現象・解釈・行動をちゃんと噛み砕いて説明すること、解釈を抜いて行動を説明しても、聞き手にはぴんとこない)

などの話が紹介されていました。いまさら感はあるものの、目からウロコが落ちる感じがします。

また、ヘッドハンターが求める人材として、

・自分の成果を事例ベースでなく、客観的、相対的にいかに優れた結果であるかを説明できること
・情報や知識を知っているだけでなく、使えること、実際に人に動いてもらって成果を出すこと
・相手(人、会社)の志向、能力、文脈、背景を徹底的に理解すること
・相手が行動しやすい大義名分をつくり、win-win関係を築くこと

などが紹介されていて、これらもやはり当たり前のことではありながら、気づかされることが多いです。 

もうひとつ、先日カルチュア・コンビニエンス・クラブのCOOに外部から大抜擢された柴田励司氏のインタビュー。

「コンサルタントから経営者になったが、コンサルタント的な仕事の仕方、つまり目の前の課題に対してちゃんと咀嚼し、判断するという仕事の進め方ではとても間に合わない。15分、30分おきにまったく異なった領域の経営課題に対して意思決定をしなければならない」

「仕事には人間関係が必須であり、人間関係を築くには、真面目に下らない話をすることも大切。競馬や飲み屋の話ばかりを繰り返す同僚に対し、どうして仕事の話題を口にしないのか不満に感じることもあったが、改めるべきは自分自身だと気づいた」

といったコメントには、身につまされる思いがします。

憧れのシリコンバレー

人事関係の雑誌ですが、シリコンバレーを取り上げていて面白かったです。

Works 89号 ASTD・シリコンバレー特集

ASTDは相変わらずの奇抜だけど面白そうなカンファレンスですが、人材開発の世界的な潮流がよくわかります。

トレンドとしてはやはり「ポジティブ・アプローチ」「ストーリーテリング」それから「即興」もブームになりつつあるみたいですね。 

シリコンバレー特集では、「イノベーション・コンサルティング」を手がけるSYパートナーズという面白そうな会社が紹介されています。

要はコーチング+アイデア出し、というようなビジネスモデルのようですが、面白いのは、ここの社員のバックグラウンドが、アート、生物学、心理学、歴史、、、とばらばらで、元戦略コンサルタントもいれば元詩人もいて、そんな多様性がもたらす「カオスチーム」がイノベーションの必要条件になっているという発想。さらに職場としてガツガツした雰囲気がなく、ヒエラルキーがなく、安全であることを大事にしているというところ。

オフィスに共同キッチンがあって、みんなで料理をつくったり食べながら会議したり、という雰囲気もいいですね。シリコンバレーの小さな会社では普通のカルチャーなのかもしれません。

特集ではいろいろな小さな会社が紹介されているのですが、それにしてもスタンフォード大学出身者の多いこと。やっぱり面白そうな大学です。

特集とは関係ないですが、巻末にキッザニアを紹介する記事があって、キッザニア内の写真がいくつか掲載されていました。驚くべきリアリティです。

ジョンソン・エンド・ジョンソンがスポンサードする病院では、医師の研修用に開発された本物の手術用機器を使用するため、年間経費が数億円に上るそう。すごい。一度行ってみたいですね・・・子供がいないと入れないのだけど(泣)

傍流でも腐らないこと

日経ビジネスの記事を記録しておきます。

2008/4/28,5/5 社長革命 傍流リーダーが現場を変える

島耕作が社長になったのを取り上げ、彼のように出向や転籍などで主流から外れた人間が経営トップになっている事例を紹介しています。

要は、傍流を経験してきた人は、いろいろな現場を経験しており、多様なステークホルダーの調整が得意だという強みを買われて社長に抜擢されているという話。今は調整型リーダーが求められている時代なのかな・・・

2008/7/28 アフターサービス特集

シャープではアフターサービスの要であるコールセンターのコストを、商品別に各事業部に振り分ける体制を構築しているそう。

「商品の使い方がわからないのは、お客様にとって故障と同じ。その商品を開発した事業部が対応コストを負担すべき」という思想のもとでこのような方法をとっているそうです。

アフターサービス部隊の社内的地位を高める、アフターサービスに本気になるためのインセンティブを設ける一案として参考になります。

第2特集 財務指標の活用

財務指標をモニタリングして改革を持続的に断行している会社の紹介。EVA、ROE、ROA、ROIC、FCF、それに加えて聞きなれない指標としては、

・松下電気産業「CCM(キャピタル・コスト・マネジメント):事業利益-投下資産費用」
・丸紅「PATRAC:当該事業の連結純利益-(リスク資産×10%)」

などが紹介されています。勉強せねば・・・。

強い会社は無駄がない

日経BIZ PLUSの連載記事に、おもしろい情報が載っていました。

8/28 中島孝志 「社長の愛した数式」

日本電産の永守社長が23番目にM&Aした三協精機に関する記事の中の一節。

日本でいちばん経費の安い企業はトヨタ自動車です。トヨタでは1億円の売上高をあげるのに410万円の経費しか使っていません。日本電産は447万円。三協精機は1000万円、カルロス・ゴーン就任前の日産自動車は1500万円(現在は620万円)。

とのこと。こういう経営の見方があるんですね。

2008年8月24日日曜日

SFはインスピレーションの源泉

またもや頭の使い方の特集。最近大流行です。

東洋経済 2008/8/16-23
でもあまり参考になったものはないかな。以下のポイントくらいかな
・アウトプットの前提がない情報収集は頭に残らない
・一週間の時間割をつくり、まず自己投資の時間を確保する
・仕事とは解決すべき問題に答えを出すことであり、作業は仕事をするうえでの手段であると明確に区別する
・仮説とは当たりをつけることであり、間違えてもよいから仮設思考をし続けることや、2階層上の立場から考える訓練をすることで鍛えられる

東レ経営研究所の佐々木常夫社長のインタビューは強烈でした。
肝臓病とうつ病を併発し、2度の自殺未遂をした妻、自閉症で精神病院に入院する長男、長女も自殺未遂、と壮絶な家庭環境の中、同期トップで東レ取締役に就任したというのは想像を絶します。いまや佐々木氏はワークライフバランスの第一人者的存在となっているようです。

彼のタイムマネジメントの極意は以下のとおり。
・年間、月次、週次、日次の徹底的なスケジューリング
・飛び込みの仕事で自分の時間の7割は飛ぶという覚悟
・議事録は何をおいても当日中に・完璧を求めず、8割りの出来でよしとする
など。勉強になるところは大きいですが、私ならこういう家庭環境になったら、ある程度仕事を諦めるだろうなと思ってしまいました。

 「フィンランド式対話」という特集も面白かったです。ディスカッション、ディベートではなく対話です。直感とは逆の意見を正当化したり、対立する意見の両方を正当化したりなど、「絶対」という発想を捨てることを出発点としています。

夏野剛氏のインタビューも面白かったですね。もしかすると時の人?かもしれません。
ペンシルバニア大学ウォートンスクールでMBAをとり、ハイパーネット社の経営で失敗。その後NTTドコモでiモードやおサイフケータイを開拓し、若くして執行役員となった業界のキーパーソン。

今では慶応大学の教授をしていたり、ドワンゴでニコニコ動画の黒字化に取り組んでいたり。最近さまざまなメディアでニコニコ動画というフレーズをよく目にするのも、夏野氏の仕業だと思います。ほかにもトランスコスモスやセガサミー、SBI、ぴあなど、いろいろな会社で役員をやっている。

合議制ではイノベーションは起こらず、強烈なリーダーシップのあるアップルでiPhoneが生まれたのは必然という考え方には大変共感します。

物理の法則にちゃんと準拠したSFが大好きで、SF小説やSF映画に未来を描くためのインスピレーションを得ているというのもおもしろい。確かにSF映画は未来志向のテクノロジーギークにとって、アイデアの源泉になると思います。マネしよう。

彼は日本におけるITの牽引役の一人のようですね。だからいろいろな会社から引っ張りだこなのでしょう。引き続き要チェックな人物です。

リーダー育成の8つのポイント

日系ビジネス 2008/8/4-11合併号
この号はオバマ特集でした。彼の経歴はすごいですね。

ハワイに生まれ、6歳から10歳までをインドネシアで過ごした後ハワイに戻り、ロサンゼルスのカレッジからニューヨークのコロンビア大学に進んだ。卒業後はシカゴの黒人街で地域活動家として苦労した。その後ハーバード大学ロースクールで学んだ後シカゴに戻り、弁護士事務所で働く傍らシカゴ大で教鞭をとり、憲法の講義を続けた。そしてイリノイ州議会の上院議員に立候補し、オバマブームを巻き起こして圧勝して政治の世界に入り、今に至るとのこと。

人種や貧困などのバックグラウンドに加え、「憲法への理解」が彼の根幹にあるのだろうと思います。憲法は理論ではなく、対話で作り上げられたコンセンサスであり、憲法を理解するということは、歴史を理解し、国家を理解するということです。多様性への理解があるだけでなく、恐ろしいほど知性の高い人なのだろうと思います。

その他の記事としても面白いものがいくつか。

天満屋女子陸上競技部 武冨豊監督
彼は3大会連続で、オリンピックに天満屋の違う選手を出場させています。驚くべき実績です。彼は多大なコストがかかっても、部員全員をオリンピックに連れて行き、大舞台の雰囲気を感じさせたり、朝5時起床、練習後8時に朝食、仕事をして午後の練習をし、18時に夕食、22時就寝という生活のリズムを徹底させるため、トップ選手と若手を同じ寮に住まわせて管理しているなど、選手をチームで育てています。まったく感心します。

対談スペシャル ジェイ・ライトハーバード大学経営大学院学長×竹中平蔵慶応大教授
リーダー育成機関として世界最高峰のHBSのトップが、リーダーに必要な5つの資質を定義していました。

①判断力 複雑なシステムを見て根本的な問題が何なのかを理解する力。問題を正しく設定する力。
②起業家の視点 目標達成を妨げる問題や制約は常に存在するが、他人と違う視点を持つことで、制約を制約でなくしてしまうように、ゲームの仕方を変えてしまう力。
③意思疎通の能力 他人の言うことをよく聞く力。異なる文化を背景とする人の言おうとしている真意をつかむ力。
④ビジョン構想力 個人や起業の価値観を理解して、それらを長期的な目標に置き換える力。
⑤実行する勇気 周囲と意思疎通を図りつつ、自分にとって本当に価値のあるものを求め、実践する力。 

そのようなリーダーを育成するために、竹中氏は、
①リーダーを育成できる強い大学
②社会人を再教育するシステム
③知識の伝授ではなく創造性の鍛錬を目的とした教育プログラム
が必要だと説きます。金曜日に大学時代の先生と話していたときも、教育システムに関してはいろいろと議論しました。

個人的には日本の博士課程のシステム、教育プログラムに最近注目しています。問題はここではないかと。

3つの時間感覚

Think!という雑誌があります。この雑誌は、ビジネス書の中で最もスキルアップの方法論に特化している雑誌だと思います。すぐに役に立つことばかり書かれてありますが、方法論に毒されてしまいそうになるので、あまり読み込むのは控えたほうがよいかもしれません。

Think! 2008年 No.25
この号で面白かったインタビューを記録しておきます。

・経済評論家 勝間和代氏
この方、もはやあらゆる雑誌で目にしますね。今回は4つのビジネス思考が大事だとおっしゃています。
①会計思考 ビジネスの言語でありすべての基礎となる。
②統計思考 シナリオをゼロイチではなく、確率分布で捉えることで、成功や失敗をまぐれで終わらせないようにできる。
③経済思考 付加価値を生むために、資本や労働力などの資源をどう配分するかを考えられるようになる。 
④マーケティング思考 顧客をいかに見つけ、いかに獲得していくかを考えられるようになる。

これらの4つの思考力をいかに獲得するかをそれぞれについて「空・雨・傘」フレームワークにのっとって説明しています。簡単に言えば、
空:学習参考書レベルで基礎知識を身につける
雨:専門家の分析手法を真似たり、ソフトウエアを使いこなす
傘:分析結果を実務に組み込み、意思決定を繰り返す

・リヴァンプ 玉塚元一氏 
キャリアアップに関する彼の持論としては、「キャリアアップにプランはいらない」ということだそう。「今これをやらなきゃだめだ」と思うことをひたすら実行する。そうすると次にやりたいことが見えてくる。それの繰り返しだということ。

シンガポール転勤、MBA留学、ユニクロ、いずれをとってもそのとき自分が必要だと思い、思い込んだらひたすら行動というのは感心します。私もGMATやTOEFLの勉強、そろそろやらなきゃな・・・と思いながら、結局ぜんぜんやってないなぁ。

・マッキンゼー 金田修氏
全然知らない人ですが参考になることをいろいろとおっしゃっていました。

・成長度合いを定点観測する
成長を毎年確認し、昨年と比べて今年の自分が成長していないと感じたら、その取り組みや役割とは決別する。

・苦手な人を恩師とする
自分の苦手な人の強みは、自分にないものであることが多く、直感的に苦手だと思う人と出会ったら、むしろ成長の絶好のチャンスと捉える。

・人になるべく会わない
自分の経験の浅さを自覚し、まず勉強し、考えることを優先し、人と合う時間があまり多くならないよう留意する。たとえ相手がどんなに好きな人や尊敬できる人でも、前回と同じ話をしているなと感じたら、それは会う頻度が高すぎるというサイン。

・自分の存在意義を見出すための行動を毎年実施する
時間軸や通常業務を超えて成し遂げたい目的に対して、何らかの行動をする。彼は昨年は、国連開発計画のアドバイザーを無償で引き受けたり、一昨年は7週間の休暇をとり、社会起業家支援を行うNPOのベンチャーファンドを手伝ったりしている。

・目の前の仕事も一歩引いて考える
数ヶ月から1年単位で取り組むことは、自分の存在意義の見出したり、最終的に実現したいこととは一致しないことを自覚する。その上で、目の前の仕事を一歩引いて考える時間を持ち、その仕事の将来を設計する。

・やるしかないと決まったら、とにかく没頭
しっくり来ない仕事に真剣になれないことはよくあるが、それは結局自分の成長スピードを緩める。 20代から30代前半にかけては、キャリアの最適解がジェットコースターのように変わる。だからこそ、キャリア戦略で一番大事なのは、自分の思ったことができない現状に言い訳をせず、今ある課題に対していかに最大限の価値を提供できるかを日々徹底的に考え、実行すること。

どんな方向でもいいから成長してしまえば、必ず次の地平が見えてくる、というのは、常々玉塚さんがおっしゃっていることとまったく同じ言葉です。この号で参考になったことをまとめると、

①人生をかけて成し遂げたいことに対して具体的な手を打つこと
②今抱えている案件について一歩引いて考える癖をつけること
③やると決めたら没頭すること

この3つの時間感覚をうまく使いこなすことだと思います。

2008年8月23日土曜日

雨のバーベキュー

今日は友人とバーベキューをしました。夏っぽくていいですね。昼間からビール飲んで贅沢な時間を過ごしました。昼間のアルコールはまわりが早いです。

JR西立川駅を出てすぐにある、国立昭和記念公園というところでやっていたのですが、ここは公園の中にバーベキュースペースがあって、器材やテーブル、椅子にいたるまで、全部レンタルできる。それで一人2,000円とかだったかな。
食材と什器(ナイフとか紙皿とか箸とか)さえ持っていけばOKという非常に便利なところ。また使いたいなぁ。都心からはちょっと遠いけど。

雨の中でもバーベキューをしている人はたくさんいました。大学のサークルらしき団体や、家族連れ、外国人の集団など、客層はばらばら。

あいにくの雨で、肌寒い中でしたが、バーベキューなんて久しぶりなので面白かったです。

飲み歩きとゆとり

今週は飲んでばかりの一週間でした。火曜は仕事仲間と19時頃から飲み始め、何次会かのダーツバーを後にしたのが朝の4時。これで一週間のエネルギーを使い果たしてしまいました。
次の日先輩がダーツの矢をプレゼントしてくれました。バーにあるものより金属っぽくて、ちょっと重いです。ツウっぽくてうれしいですね。

水曜は大学の学部時代に所属していた研究室のOBが集まりました。私は海洋関係の研究をしていたので、OBは海運会社や造船会社、研究機関勤め、大学に残って先生になってる人、みたいな方が多いです。
「なんとか号がいまノルウェーにきてる」とか、「シンガポールから1年ぶりに帰ってきた」とか、「最近の船乗りはクロアチア人が多い」とか、もう訳のわからない話ばかりですがそれでも面白かった。
今後も定期的に集まるようなので、船関係のこと、ちょっとは勉強しておこうかな。

木曜は飲み会の分を取り返すべく働き、金曜は大学院時代にお世話になった先生と赤坂サカスで飲みました。一対一で飲むことはあまりないので、いろいろと聞けてよかった。なぜか卒業してから信頼関係がいっそう深まっているような気がします。

私の先生は、大学を卒業してから会社を立ち上げ、一度は成功したものの、立ち行かなくなり、民間企業に移り、独立してフリーランスになり、過去の研究を評価してくれた人から声がかかって半官半民の研究機関に移り、それから大学に戻ってきたという紆余曲折のある珍しいキャリアの持ち主。
そんなお話を伺いながら、キャリアを形成するのは「周りの人」と「偶然性」だなぁと感じずにはいられませんでした。困っているときに、寝耳に水で著名な先生に呼び出されたり、過去に学説の違いからやりあった人が、窮地のときに助けてくれたり、ハプニングとすら思えることが人生の節目を形成していらっしゃるのだなぁと素直に驚いてしまいました。
ただ、それができたのも先生がその場その場で成果を挙げ、そしてそれを論文や発表の形で記録に残しておいたからだと思います。それが人との出会いやハプニングを引き寄せたのだと思います。

それから、日本の大学、特に理系学部の将来について大いに憂いました。今週の日経ビジネスでも、「さらば工学部」として理系の凋落を取り上げているように、どうやら日本の大学の理系学部は危険な状況になってきているようです。優秀な学生が、技術に関心を示さなくなってきている模様。大学は技術への関心を高めようと努力しつつも、逆に理系の技術離れを助長している面もあるように感じました。
学生に人気がない研究室は力を持てません。いまや学生の関心は大学での研究内容ではなくどこに就職するかに向かっており、研究室はそういう学生の関心をひくのに必死です。教授たちはポピュリストにならざるを得ないのです。

ちょっと面白かったのは、学生の質の話。今の大学3年生は、「ゆとり教育の第1世代」です。そのゆとり世代の学生が、信じられないほど優秀だということ。先生の仮説は以下のとおり。
「ゆとり教育は子供たちの学力を低下させたが、より詳細に見れば、二極化を促進し、一部の優秀層を超優秀層に仕立てた。なぜなら、優秀層はゆとり教育によって余った時間を、勉学や多様な経験など、能力を高めることに費やしたから。そして、その超優秀層は一部の大学に固まった。理系にもたくさんきている」

一部の大学が抱える、ゆとり世代の超優秀層の理系学生は、日本が技術立国として再度世界の舞台に立つためのエンジンとなる可能性を秘めています。アメリカが凋落しつつある今、日本は自立しなければなりません。金融とか貿易とか、そういうのもいいけど、やっぱり技術で立国したいと思う私は、この層にどういう教育をすべきかということに多大な興味と危惧を覚えます。

何か仕掛けられないかな・・・

コミュニケーション力の定義

先日オフィスで隣に座っている先輩と、コミュニケーション力の話をしていたときのこと。コミュニケーション力の定義のひとつとして彼が言っていたことがちょっとおもしろかった。

「どんな人とも分け隔てなく、上手に話ができることをしてコミュニケーション力があるとは言わない。それは人間として当たり前のこと。
コミュニケーション力とは、相手が言葉にしていないこと、あるいはごまかそうとしていること、隠そうとしていることを、表情やしぐさ、身振り手振りから推察する能力のことだ」

なるほど・・・と思ってしまいました。私は何でも効率的に伝達したいと思うタイプで、できるだけ論理立てて言語化することが習慣になっています。それはそれでよいのですが、それが当たり前になってしまっているために、以心伝心する力や気配を読む力が十分に身につかなかったところもあったかも。

きっと、ウソをつかれたり、だまされたり、隠し事をされたり、ごまかされたり、裏切られたりという経験をたくさん積まないと、彼の定義するコミュニケーション力は養えないのかもしれないなと思いました。

2008年8月18日月曜日

流通業は合理化経営ブームか

日系ビジネスをまとめ読みしました。時間がなくて、なかなか最新刊まで目を通せない・・・

2008年7月21号 無印良品特集

無印良品事業は西部グループの西友に端を発しており、感性やセンス、文化性を重んじる「セゾン文化」という特異な企業風土を持っていたそうです。現社長の松井氏は、そういう無印に合理性を持ち込み、店舗作りの作業基準書、要するにマニュアルを作って感性に頼るやり方を一掃しま した。

「スポーツと同じで、基本がなくて最初から自己流だと、進歩はいずれ止まる」という経営哲学は学ぶべきところが大きいと思います。

セゾン文化信奉者 からの強烈な抵抗に対して、「煩悩スルナカレ」の言葉を胸に、ひたすら雑念を振り払って大なたを振るい続けたとのこと。自宅では原因不明の鼻血を何度も出 すほど悩み抜いたそうです。経営者の苦しみが伝わってきます。


同号 トヨタストラテジー

このシリーズは大変おもしろいのですが、今回はトヨタ自動車第3代社長石田退三氏が豊田英二氏を賞 賛した言葉だけ記録しておきます。

「彼はいつも気軽に作業服を着て、工場を見て歩いとる。
革靴のそこを見てみい。いつも金属の切り子が付着しとるで。
工場 に立っておる樹木の一本一本が、いつ植樹されたのかまで知っとる。
トヨタの役員でそんなに詳しいのは他にはおらんわ。」

トヨタの「現地現物」の精神がよく 表れています。他にも、「カンとコツ」つまり暗黙知を現場から次々と生み出さない限り形式知は豊かにならない、人員整理をして株価が持ち直したことを喜ん でいるようでは、経営者失格である、などなど、トヨタの哲学をかいま見るのにとてもよいシリーズです。 次回も楽しみですね。

インフレ時代の安売りビジネス

ちょっと前の日経ビジネスの記事で流通業の情報収集。

2008年7月14日号 ベイシア特集

ベイシアというのは小売店のグループです。それほど知名度が高いわけではありませんが、首都圏郊外地区で非常に業績を上げているディスカウントショップです。傘下にカインズホームなども持っています。

経営哲学をわかりやすく6つのフレーズにしていたので、それだけ記録しておきます。

①「在庫は氷水」
在庫は氷が溶けるように急速に価値が劣化する。在庫回転率を常に気にかけるべし。

②「流通業界にもカンバン方式を」
理想は無在庫経営であり、なるべく仕入れないことを追求する。

③「流通業に発明なし」
突飛な独創より、先進事例から学ぶ。そのために毎年社員が米国の流通業界を視察している。

④「安く売って倒産した会社はない」
価格を下げる仕組みを磨き続ければ、必ず生き残れる。

⑤「fast,good,cheap」
欧米の事例から学んだ、強いチェーンの3原則。

⑥「商業の工業化」
製造業の生産性に追いつけるよう、徹底的に合理化する。 

インフレの時代に低価格戦略、どこまでがんばれるのかわかりませんが、要チェックな企業です。郊外にあるのでなかなか見る機会はないのですが、今度実際に行ってみてその経営の秘訣を見てこようと思います。

やっぱり残業は必要?

「残業はするな」というトリンプ元社長、吉越浩一郎氏の記事を目にする一方で、こんな記事も。 

日経ビジネス 2008年7月14日号
吉野屋ホールディングス社長 安部修仁氏 「労働時間を限る弊害」

マクドナルドの訴訟をきっかけに、店長にも残業代を払うべきだという一連の騒動がありましたが、吉野家では30年前にすでに店長に残業代を払うようになっていたそうです。

ですが、残業代を払うようになって、店長のモチベーションは下がってしまったそうです。店長は「店舗の責任者」というプライドで仕事をしていたのに、アルバイトと同じような扱いになってしまったからだとのこと。

ちょっと経営者に都合のよい理屈ですが、まあそれはよいとして、安部社長が言いたいことは「未来のリーダーを目指す人材は、集中的なハードワークが必要な時期がある」ということ。

過剰労働ややらされ感はもちろんよくないので、労使の信頼感は重要だが、自己啓発意欲の強い人材は仕事に費やす時間が長く、同じ能力であれば長時間の仕事をこなした人が成果を出していると言い切っています。そして、こういう経験の差は時間が経つほど、明快に表出してくるとも。

やっぱり、睡眠時間を削ってでも仕事をしなければならない時期というのがあるだろうというのは、とても共感できるところです。マネジメントクラスになったら、もちろん時間や量ではなく、質だけが問われることになるのだろうと思いますが。

暗黙知を積んでもっと遊べ

BiZNEXTというフリーペーパーをぱらぱら見ていたら、トリンプ元社長の吉越浩一郎氏のインタビューが掲載されていました。最近ちょっと気になる人です。

彼の持論は「全ての仕事に締め切りを設け、生産性を上げて残業をせず、オフをしっかり楽しむ」ということ。今回の記事もそういう主張がされていたのですが、おもしろかったのは「いかに生産性をあげるか」ということについてです。

彼の答えは、「方法論を学ぶのではなく、仕事ができる人から技を盗み、それを暗黙知として積み上げる」でした。生産性の話になるととかく形式知化、ナレッジマネジメントの話が出ますが、それとは逆のことをおっしゃっていて大変興味深い。

その結果たっぷりできたオフの時間を「遊び」に使えとのこと。日本人は仕事の対極に「休み」をおいていて、休暇は体力を回復させるものと考えているが、欧米人は「遊び」をおいていて、体力を常に維持しているのは前提でありリフレッシュこそがモチベーションを高めるものだと考えている、というお話は大変参考になります。

私は今週末も土日ともにフルで遊んでいたので、「明日から仕事なんだから、ちょっと休めば良かったかな・・・」なんて思ったりしましたが、休息は平日からしっかりとり、土日はフルで遊ぶ生活を続けたいと思います。そのためにも、平日の仕事の生産性を上げなければ・・・

2008年8月11日月曜日

ソウル・フレンド

韓国の友人が東京に遊びに来てくれました。
彼はこの秋から留学することになっており、日本の知人への挨拶がてら、各地を観光して楽しんでいるとのこと。
お昼をいっしょに食べながら、久々にいろいろ話しました(彼は日本人より日本語が上手なのです)。

彼は歴史に造形が深く、三国志や朝鮮半島の歴史、そして日本の歴史にも明るく、話していて非常に刺激を受けます。
現在の日本のものづくりの強さ、技術へのこだわりの強さを、世界最古の会社の会社である「金剛組(法隆寺などを建立した宮大工集団)」に由来する日本の歴史的価値観に絡めて語る彼を見ていると、「金剛組」という言葉を耳にすらしたことのない私は何と自分の国を知らないことかと思い知らされます。
日本人よりもずっと日本に敬意を持っていて、松下幸之助や本田宗一郎の手記を買いたいとメモ帳にリストしていました。

彼の影響からか、最近は私も歴史に興味を持ち司馬遼太郎など読んでいます。日本の歴史を知ることは、日本人である自分への理解を深める一助になるとつくづく感じます。

いろいろ世間話もしましたが、メインはやっぱりキャリアの話。
彼は彼が将来的にやりたいと考えていることをすでに実現している人を探し、次々と会い、今何をすべきかについてアドバイスを受け、そしてその結果、留学という形で一歩を踏み出しました。

身近な友人が自分の道を切り開く姿に勇気をもらう一方で、「自分は何をやっているんだ」と、焦りや不安が強烈に募ります。
彼は「自分が本当にしたいことが何なのか、悩む気持ちはわかるけど、小さいことでもいいから、興味のあることをいろいろと試していった方がいい」と言っていました。
「今年中に何かしらの行動を起こすことを、自分と約束してほしい」とまで言ってくれました。そこまで言われたら、私も行動を起こすしかありません。

彼の留学先に私は次の冬休みに遊びに行こうと思っています。そのときに土産話をたくさん持って行くためにも、ぼんやり過ごしている場合じゃないですね。

2008年8月10日日曜日

家電量販店で暇つぶし

会社で必要な備品を購入するために、家電量販店に行きました。久々に行きましたがやっぱりおもしろいとこですね。

私は家電量販店が大好きなので、全くモノを買わなくてもしばらく楽しめるのですが、家電量販店を楽しむコツを3つほど記録しておきます。 

①各企業の戦略を空想する
家電量販店においてあるモノは機能商品なので、差別化についての各社のポリシーを読み取りやすいし、比較も容易です。例えばテレビ。まあ、私は買う予定は全くないのですが。薄型テレビ各社の取り組みについて感じたことを書いておきます。

・パナソニック 中型以下は液晶、大型はプラズマで合理的。どちらが主流になっても大丈夫なように、両方に軸足をおいているのはガリバーにしかできない戦略ですが、こういうリスクヘッジしてると時代に取り残されるんだよな・・・。

・シャープ 液晶一筋。いかにコストをあげず大型化するかに努力している様子が見て取れます。画面はとてもきれいでモノはよさそう。だけど「亀山モデル」がもはやあまりブランドになっていないように見えました。お客さんも他のモデルと同じように見ていました。亀山ブランドで高価格路線取りたいなら、お客さんの動線を想定して商品陳列を考えるべきです。

・ソニー 同じく液晶。だけどシャープとの区別は感じません。これはブルーレイとの抱き合わせ戦略だけだなと思ってしまいました。ですが、ソニーはもしかすると液晶とプラズマの時代はもう見切りをつけていて、有機ELの時代を虎視眈々と狙っているのかもしれません。液晶はそこそこでよいのかも。ただ、日立に勝てるかな・・・。

・日立 プラズマ陣営ですが、プラズマテレビについては正直言って何の印象もありません。誰が買うんだ・・・?ですが、日立はそれでいいんです。彼らは薄さ3.5cmの有機ELでちゃんとしたテレビをつくっています。ソニーの有機ELがまだおもちゃみたいなのに比べるとすごい。長瀬くんがテレビを小脇に抱えているポップも印象に残ります。さすがは技術の日立と感心しました。

・東芝 液晶・・・だったかな?あまり商品自体は記憶に残っていませんが、値段が安い。そこそこの大きさの液晶を10万円以下で買える。価格競争仕掛けているのは東芝だけだったように見えました。これはこれですばらしい戦略。

・パイオニア 東芝と真逆の高価格路線。パイオニアだけ売り場がブース状になっていて、椅子に座って独立スピーカで音声を流しています。他の店でもパイオニアだけはこういう売り方してますね。これもこれで正しい差別化戦略なのだと思いますが、それが許されるのは圧倒的なスペックとか、デザインとかがあればの話。パイオニアは画質を売りにしていますが、いまやどの会社のテレビももはやそこそこ画質がきれいですし、ぱっと見で他社を圧倒するのは難しい。よく見ると確かにきれいなのですが。ブース状に陳列しているのがパイオニアだけなので、他のテレビと横に並べて比較できない点も、お客さんから見て商品力の差を感じにくい一因となっています。

・三菱 商品は全く普通なのですが、画面にツヤツヤのガラスを貼って、ぱっと見画質がよいような印象を受けます。以前、パソコンのディスプレイにもツヤツヤガラスを貼るのが流行りましたよね。そのほかにもリモコンが着せ替えできるとか、テレビの本質ではないところで差別化を図っているように見えました。これはエンジニアの発想ではないな・・・テレビ事業にはあまり注力していなくて、できるだけ低コストでインパクト出したいという思惑がにじみ出ているように感じました。ただ、パイオニアのような差別化よりもこんな些末なことの方が購買行動にはつながるのかもしれません。

②技術水準と価格水準の感覚を養う
家電は機能向上と価格低下の著しい商品なので、トレンドにキャッチアップするだけでも知的好奇心が満たされるし、相場観が養われて消費者の消費動向を感覚的につかめます。

例えば薄型テレビだと、民生品の最大サイズは65インチで、価格は100万円を切ってきています。個人的には、超大型テレビの技術革新のスピードは遅めだなぁと感じています。

また、デジカメは普通に持ち歩くようなのだと、1,000万ピクセルで3万円台程度で売られていて、これは思っていたよりも安い。

一方掃除機や洗濯乾燥機は高価格にシフトしていて、定価は例えば掃除機は12万円台、洗濯乾燥機は20万円を超えるなんてものも普通にある。ただ、販売価格は12万円台のモノが6万円台、20万円を超えるモノが14万円台くらいと、新製品にもかかわらず登場早々価格破壊を起こしています。それぞれの製品の機能は向上しているのですが、やっぱり機能向上の延長線上にある製品の大幅な価格アップは消費者には受け入れにくいですよね。洗濯機が洗濯乾燥機になるくらいのユーザ視点での大きな変革が必要なのでしょう。言うは易く行うは難し、ですが。

あと、コンピュータのソフトウェアはそれほど急速に変化しているわけではないように感じましたが、バンドリングに工夫が見られました。パンフレットには、ソフトウェアの説明というよりも、やりたい仕事の流れに沿って、どのソフトをどう使うかというような紹介の仕方をしていて、技術が進まないなら売り方を変える、という工夫が見られたことはとても参考になりました。

③顧客属性を観察する
夏休みだからと言うのもあるのでしょうが、今日は外国人が多かったです。日本の大型家電量販店というのはそもそも外国人の訪れるショッピングスポットの一つなのでしょうが。

デジカメなどは、陳列しているモックアップに「made in Japan」のシールがベタベタ貼られていて、外国人にアピールしています。カメラは特に人気でした。英語を話せない店員さんのレジに外国人が商品を持って行ったシーンに出くわしたのですが、それほど混乱せずに対応していました。慣れています。

うろうろ見回っていたら、結局2時間くらい店内で過ごしてしまっていました。

家電量販店に来るお客さんの多くは、「テレビを買う」「エアコンを買う」のように、商品名で目的感をある程度持って来店しますが、私のように目的を持たないお客さんを店に呼び込む、また目的を持たずに来たお客さんに何か買わせる、という努力が必要だと思います。具体的には、サービス業的な要素を内包すべきだと私は考えています。

親知らず

先週に引き続き歯医者に行ってきました。

あらためてひととおり検査をしてもらったところ、親知らずが虫歯になりかけていることがわかりました。

私はどうやら親知らずが4本ともしっかり生えているようなのですが、4本とも微かに虫歯の兆しが見えるとのこと。まあ、痛くなければ4本とも抜いてしまっても全然かまわないのだけど・・・

親知らずって抜いても大丈夫なものなのだろうか。歯並びとか崩れてしまわないのだろうか。先生は全く問題ないと言っていたけど。

いずれにしろ、まだしばらく歯医者通いをすることになりそうです。

2008年8月2日土曜日

歯科医院運営に学ぶ

歯の詰めものがとれてしまったので、今日は歯医者に行ってきました。歯医者に行くなんて何年ぶりだろう・・・もしかすると10年ぶりくらいかもしれない。

久々の歯医者は新鮮な発見がいくつかあって大変刺激になりました。

①技術の進歩
まず、いきなり歯のレントゲンを撮られました。昔からレントゲンくらいはあったのでしょうが、歯の詰め物がとれた程度の患者でもレントゲンを撮るというのは驚きでした。
すごく小さな歯医者なのですが、その一角に顔の周りをカメラがぐるりと回る形式の、変わったレントゲンを整備した小部屋がありました。

あと、銀の詰め物をしていて、それがとれてしまったのですが、銀の代わりに白い粘土のような物質を埋め込まれました。その粘土は即座に固まり、すぐに食事、歯磨きできるとのこと。見栄えもいいし便利です。

また、それぞれのシートに小さなテレビがついていて、患者は施術中もテレビが見られます。ワンセグだったらもっと良かったのですが。

②患者への配慮
コミュニケーションにも配慮が見られました。口の中を照らすためのライトに鏡がついていて、患者が自分の歯を見られるようになっています。いろいろ説明を受けるより一目瞭然でわかりやすい。

それと、今回の施術は簡単なので、本当はアシスタントにもできたと思います。ですが、わずかな時間でもオーナーの先生が必ず少しは手を出すのです。これは安心感を生みます。
おそらくこの先生は、初診であれば歯石除去のような簡単な仕事でも、すべてをアシスタント任せにせず、少しは自らが対応するだろうと思います。

③効率的なオペレーション
施術時間が思ったより短くて驚きました。今日は、歯の詰め物部分を治しただけで虫歯の懸念がある歯への対応や歯石除去はしませんでした。
つまりこの歯医者では、一回の診察で悪いところを全て治すのではなく、最低限の対応のみにとどめ、患者に定期的な通院をさせるのです。うまいなぁと思いました。
一回の診察時間を短めにコントロールしているので、待ち時間も短かかったです。病院は待たされるイメージがあるので、非常に快適でした。

施術の腕もコミュニケーションも、オペレーションもよくできた歯医者で、定期的に通ってもいいなと思いました。いろいろと工夫しているなぁと勉強にもなります。