2008年8月24日日曜日

リーダー育成の8つのポイント

日系ビジネス 2008/8/4-11合併号
この号はオバマ特集でした。彼の経歴はすごいですね。

ハワイに生まれ、6歳から10歳までをインドネシアで過ごした後ハワイに戻り、ロサンゼルスのカレッジからニューヨークのコロンビア大学に進んだ。卒業後はシカゴの黒人街で地域活動家として苦労した。その後ハーバード大学ロースクールで学んだ後シカゴに戻り、弁護士事務所で働く傍らシカゴ大で教鞭をとり、憲法の講義を続けた。そしてイリノイ州議会の上院議員に立候補し、オバマブームを巻き起こして圧勝して政治の世界に入り、今に至るとのこと。

人種や貧困などのバックグラウンドに加え、「憲法への理解」が彼の根幹にあるのだろうと思います。憲法は理論ではなく、対話で作り上げられたコンセンサスであり、憲法を理解するということは、歴史を理解し、国家を理解するということです。多様性への理解があるだけでなく、恐ろしいほど知性の高い人なのだろうと思います。

その他の記事としても面白いものがいくつか。

天満屋女子陸上競技部 武冨豊監督
彼は3大会連続で、オリンピックに天満屋の違う選手を出場させています。驚くべき実績です。彼は多大なコストがかかっても、部員全員をオリンピックに連れて行き、大舞台の雰囲気を感じさせたり、朝5時起床、練習後8時に朝食、仕事をして午後の練習をし、18時に夕食、22時就寝という生活のリズムを徹底させるため、トップ選手と若手を同じ寮に住まわせて管理しているなど、選手をチームで育てています。まったく感心します。

対談スペシャル ジェイ・ライトハーバード大学経営大学院学長×竹中平蔵慶応大教授
リーダー育成機関として世界最高峰のHBSのトップが、リーダーに必要な5つの資質を定義していました。

①判断力 複雑なシステムを見て根本的な問題が何なのかを理解する力。問題を正しく設定する力。
②起業家の視点 目標達成を妨げる問題や制約は常に存在するが、他人と違う視点を持つことで、制約を制約でなくしてしまうように、ゲームの仕方を変えてしまう力。
③意思疎通の能力 他人の言うことをよく聞く力。異なる文化を背景とする人の言おうとしている真意をつかむ力。
④ビジョン構想力 個人や起業の価値観を理解して、それらを長期的な目標に置き換える力。
⑤実行する勇気 周囲と意思疎通を図りつつ、自分にとって本当に価値のあるものを求め、実践する力。 

そのようなリーダーを育成するために、竹中氏は、
①リーダーを育成できる強い大学
②社会人を再教育するシステム
③知識の伝授ではなく創造性の鍛錬を目的とした教育プログラム
が必要だと説きます。金曜日に大学時代の先生と話していたときも、教育システムに関してはいろいろと議論しました。

個人的には日本の博士課程のシステム、教育プログラムに最近注目しています。問題はここではないかと。

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