2008年6月22日日曜日

研修という名のコミュニティビジネス

今日はグロービス最終日。グロービスでは最終日にはレポートがあり、これがかなり重い。なかなか勉強する時間もとれない中で、何とか書き上げて提出しました。出席者の何名かは徹夜でレポートを作成していたようで、講義開始時に早くも疲労困ぱいムード。とはいえ議論がはじまるといつもと同じく盛り上がり、最終日を終えました。

グロービスの会計コースは、最終日がボストン・ビア社というアメリカの実在のビール会社をテーマにしたケースなのですが、打ち上げの際に幹事がボストン・ビア社の代名詞「サム・アダムス・ラガー」を用意していて、なかなか粋なはからい。打ち上げのお店では普段そんな輸入ビールは仕入れていないのですが、幹事の方がわざわざ手配して用意したとのこと。うーん素敵。味もおいしかったです。

グロービスのケース形式での講義は、出席者間のバラつきが大きな影響を及ぼすので、初日受講した感覚では私は非常にネガティブでした。ですが、何度か議論を経験するうちに、予習しなければ出席する意味がないと皆が強く意識したり、議論に慣れたりで、よい議論ができるようになり、大変意義ある時間となりました。

今回のグロービスを経験して非常に感心したのは、「ラーニングコミュニティの形成」に大変なエネルギーを投入しているということです。どうやらこれは講師によっても熱意に差があるようで、私が今回受けた講師は毎回の授業の後の飲み会に必ず出席したり、メーリングリストへの積極的な介入したりと、かなり熱心でした。

こういう講師にはどうやら固定の生徒がつくようで、コミュニティの質が高かった。そうするとお互いが感情的なレベルで仲良くなるので、必然的に議論が活性化します。その結果、いくら予習が大変でも、サボることができなくなります。今回は講師、メンバーに恵まれ、非常に運が良かったと思います。

「ラーニング・コミュニティへの帰属意識」が「勉強することへのプレッシャー」をもたらし、「勉強する喜び、快感」につながる。この快感が「他のテーマももっと勉強しなければならないという危機意識」とあいまって、次の講座を受講させるというサイクルは、はまると抜けられそうにないですね。お金と人間関係に問題がない限りは、抜けられなくてもよいのですが。

さて、打ち上げではもちろん昼から浴びるほど飲むのですが、その中で薬関係の卸業をされている方と話し込みました。薬剤師でもあるその方は、いまは薬局に卸す商品のバイイングをしていて、仕事は商社みたい。シャンプーのTSUBAKIや、化粧品のコフレ・ドール、携帯食のソイジョイなどのバイイングを仕掛けたりしていて、ハイリスクハイリターンなお仕事の話を聞かせていただきました。人間関係構築力や感性が極めて重要な仕事にもかかわらず、グロービスで科学的なアプローチも勉強されているのは尊敬に値します。

総じて、グロービスの受講者はよく勉強していますね。週末や夜中にも勉強しすぎて、夫婦関係、友人関係に影響を及ぼす人もいらっしゃるそう。とはいえ何歳になっても勉強し続ける姿勢は見習いたいです。勉強を習慣化させる必要があります。

メンバーの中でお父さん役みたいな方がいらっしゃるのですが、自社が最近ダラスの会社を買収したそうで、その方はそこの社長になるそうです。なんと明日渡米とのこと。ものづくりの会社なのですが、「部下一人ひとりのプライドを大事にすることが技術者のマネジメントでは重要」という言葉は心に残りました。その方が帰り際に、「うちに24歳の娘がいるのだけど、どうだ?(笑)」とおっしゃってくださりました。もちろん冗談ですが、講義を通じて私のことを評価していただいているようでうれしかったです。

お昼から18時くらいまで飲み続け、メンバーが次の店に行こうとする中、私は次の予定があるので別れました。いったん帰宅して荷物を置き、会社の別本部の同期である友人と食事に行きました。

その友人の本部ではいろいろな変革が起きていて、私は同じ会社なのに全く知らず、刺激的でした。彼は最近読書にハマっていて、おすすめ本をたずねたところ、「ローマ人の物語(塩野七生)」を紹介してくれました。おもしろそうではあるけど、これ読み終わるのに何年かかるんだ?

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