2008年9月28日日曜日

エンジニアの楽園

東洋経済 2008年9月27日号 Google特集

最近のビジネス誌はネタに困るとGoogleを取り上げているような気がしますが、私はGoogle大好きなので、全然OK。毎号Google特集にしてしまえばいいのに。最近全然興味をそそられない日経ビジネスに比べ、東洋経済は面白い。

技術者の楽園・Google。これだけの規模になりながら、なぜそんな自由な経営を維持できるのかは本当に興味を惹かれます。エンジニアがもっともリスペクトされる会社で、収益をせかされることなく、「とにかく試し、ダメだったら別の方法を探すか、直す」という企業風土・・・

自己資本比率約90%、8,000億円のキャッシュ、いまだに2ケタ成長を続ける広告収入という経営状態を見れば、誰も文句は言えません。売上高の97%を占める広告ビジネスが絶好調だからこその企業風土でしょうが、その結果ストリートビューやアンドロイド、そしてクロームなど、次々と世の中に対して技術で仕掛けることができるのも、こういう風土があるからでしょう。広告の一本足打法への危機感から、絶好調な今こそ、多事業展開、積極買収を仕掛けているのだともいえます。

記事からは、以下のようなGoogleの考え方が伺えました。

・「ユーザにとっての快適さ、有用さ」を第一に考える。収益化を考えるのはその後でよい。
・アイデアを思いついたら、「とりあえず試す」。そして膨大なデータを分析して検証する。
・開発したら不完全でもまず社員が使う。登録ユーザに使ってもらい改善を繰り返す。「まずは市場に出す」というスピードが重要。出遅れたらアウト。
・アイデアを事業化する選定基準は、「他の人がやっていて、うまくいっていないことであること」。
・グローバル展開については、「その土地その土地で最高の人材を集めること」が何よりも大事。採用、待遇などでコストを度外視しても企業家精神あふれる最高の頭脳を集める。
・会社はグローバルでも、「行動はローカル」に。サービスのローカル化がユーザをつかみ、独立した組織が起業家精神を維持する。
・成長する過程で、「小さな会社の雰囲気」をいかに維持していくかに注力する。
・負の競争が行われないよう、「データを全社員が共有」し、透明性を維持する。
・多様な業態、特に「業界トップ企業とパートナーシップ」を組む。

いろいろ問題はあるのでしょうし、面白い仕事ばかりではないとわかってはいながらも、Googleという会社は外から見るとやはり魅力的に映りますね。

この号の東洋経済の第2特集は、「三国志ビジネスの秘密」このあたりのチョイスも面白い。記事の内容はそれほどでもないのですが。

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