2008年3月18日火曜日

企業文化を変革するには

以前印刷したまま読んでいなかった、企業文化に関する論文を読みました。

河合篤男
”強い文化を持つ企業の革新プロセスに関する分析視覚
-相互作用モデルを基盤として-”

企業文化の定義と、その変革に関して、古今東西いろいろな論文を集めて
整理した論文でした。よく勉強されています。
ただ、他の文献の引用が多すぎて、筆者の主張が希薄になってしまっていました。

とはいえこういう論文の方が勉強になったりするものです。
全体の論調としては、

①企業文化には革新が必要である。
②革新の仕方は連続的ではなく断絶的、唐突的なプロセスが必要である。
③トップによる現状否定など、企業内部に矛盾と危機感を生み出す。
④ミドルや現場社員の自発的な活動、対話などの相互作用を促す。
⑤突然新しいことが発生したら、トップが中心となって正当化する。
⑥この突出を見本例として、企業全体に変革を伝播する。

という主張です。コッターの「8段階の企業変革プロセス」にも似たところがありますが、
一番難しいのは③なんですよね・・・
危機感をあおることでしか、組織の変革は実現できないのかな・・・というのは
私がずっと考えているテーマのひとつです。

危機感は確かにすごいパワーを発揮させますが、副作用も大きい。
人や組織を動かす力は危機感だけではないんじゃないかと、その答えを探す日々です。

0 件のコメント: