2008年2月9日土曜日

働きがいが成長への近道

スタバで遅めのランチを食べていると、カバンから
日経ビジネスの記事のコピーが出てきました。
「働きがいのある会社」調査についての記事です。

Great Place To Work:働きがいのある会社を調査する
GPTWという団体はアメリカでは有名で、毎年Fortune誌において
働きがいのある会社トップ100をランキングしています。

GPTWは、調査に参加すると表明した企業に対して、
その企業の従業員を、無作為に3~400人抽出して、
アンケートを行います。

そのアンケートは、「働きがい」として定義された指標を
どれだけ満たすかをたずねるものです。

GPTWは、働きがいのある会社を、次の3つの視点で定義しています。

・社員と「経営」の関係
 社員と経営の間に信頼関係があるか。より具体的には、
 社員が経営を「信用」しているか、経営が社員を人として「尊敬」しているか、
 「公正」な評価や処遇がなされているかということ。

・社員と「仕事」の関係
 社員が自分の仕事や会社、商品やサービスに、
 「誇り」をもっているかということ。

・社員と「社員」の関係
 自分の所属する組織に、「連帯感」があるかということ。

この切り口も、なかなかノウハウの固まりだなと感心します。

さて、そういう基準で評価した結果
ランキングトップ3は、

1.マイクロソフト
2.ソニーマーケティング
3.モルガン・スタンレー証券

ということになったそうです。

1位に輝いたマイクロソフトの取り組みが紹介されていましたが
やはりすごい。いろんなことをしていますが、いくつか紹介すると

・「WHI:Work Health Index」という独自の社員満足度指標を
 導入しており、管理職の評価にこのWHI、部下の満足度が
 組み込まれる。
・部下の評価を相対評価ではなく、絶対評価で行っている。
 つまり部下が全員が十分な成果を出し、目標を大きく
 達成しているなら、全員に最高の評価をつけることも可能。
・イントラネットに目安箱があり、無記名の質問に対して、
 役員が必ず2週間以内に返事を書かなければならない。

ほかにもいろいろ。さすがです。

3位のモルガン・スタンレーでは次のような取り組みも。

・経営幹部が社員に戦略を伝えるコンテンツを、
 イントラネットにおいてある。社員がワンクリックで
 感想や意見をメールできる。

いち社員が会社の戦略に対して、もの申すことにより、
一人ひとりの社員が、会社の戦略を「自分の戦略」と考えるように
なっている会社は強いと思います。

昨年1位をとったリクルートエージェント(今年4位)は、
2007年度は長時間労働の解消にとりくんだようです。

なんと社長命令で、それまでは午前0時まで稼働していた
社内システムを、午後11時で止めたとのこと。
ショック療法ですが、実践するとはすごいですね。

それでも日本企業は、海外の企業に比べれば
まだまだ働きがいの面では劣っているようです。

アメリカベスト100、ヨーロッパベスト100、中南米ベスト100では
平均得点で、100点満点中だいたい80~85点なのに対し、
日本ベスト25の平均得点は、60~65点程度。

まだまだ努力が必要ですね。

GPTWは評価指標を公開してくれています。この評価基準で
高得点を獲得したからといって、必ず働きがいのある会社になれるかは
わかりませんが、この指標を参考に、働きがいのある会社を目指して
行動を起こすことはできると思います。

人材獲得競争が激化するなかで、
働きがいのある会社を目指すことは、中長期的にはもちろん
短期的にもメリットを与えてくれるように思います。

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